上川岳 名作選
上川 大日本昔話「裸の王様」

昔々、あるところに、殿がいました。
この殿は、世界中で有名で、
多くの富を持っていました。
なので、殿はその富を自分の服や、
身につける物に使い、
いつも派手な服を着ていました。

ある日、殿のところに、
一人の男がやって来ました。
その男は、殿に新しい服を勧めると思いきや、
自ら服を脱ぎだし、裸になってしまいました。

井手だし 井手だし
(めでたし めでたし)

…って、らっきょさん!? 


大日本昔話「マッチ売りの少女」
上川 昔々、クリスマスイブの夜に、
一人の女の子がマッチを売っていました。

「マッチ買ってください。マッチいりませんか・・・」

しかし、聖なる夜にマッチを買う客は一人もいません。
女の子は帰ろうにもマッチが売れなければ家に入れてもらえません。

「寒い・・・」

女の子は一人震えていました。
そして、一本のマッチを灯してみました。

「あったかい・・・」

マッチを灯すと、暖かさとともに、
幸せな気分になりました。

「そうだ!」

女の子は、もっと暖かく、幸せな気分になりたいと、
ありったけのマッチに火をつけ、
もっと燃えるように、近くの家に火をつけました。
すると、その火が町中に燃え移り、
町は火の海になってしまいましたとさ。

以上、
マッチ売りの暴挙
(マッチ売りの少女)
でした。

めでた・・・かねぇなぁ・・・
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