サバイバルゲーム 名作選 | |
矢島 | くそっ、クリスマスを前に彼女にフラれてしまったよ・・。 ここで仲を深めて、来年にはプロポーズを考えていたのに、もう最悪だよ・・。 ・・マスター、水割りもう一杯。 |
小林 | まぁそんなに落ち込むなって!今夜は俺が付き合うからそんな事忘れて楽しく飲もうぜ! |
矢島 | 小林・・。ああ、そうだな。 |
小林 | ほら、これ見てくれよ。近くで買って来たんだよ。 後でお店の皆と食べようぜ! |
矢島 | ああ・・、クリスマスケーキ。 ・・彼女の作ってくれたチョコレートケーキは美味しかったなぁ・・。 |
小林 | なんだよ早く吹っ切れてくれよなぁ。 あとバイト先で貰ってきたコイツも早く食べようぜ! |
矢島 | ああ・・、フライドチキン。 ・・もっと彼女の手作り料理を食べたかったなぁ・・。 |
小林 | ・・分かったよ!とっておきのプレゼントを用意してるから待ってろよ! マスター、店内の電気を消させてもらうよ!そしてこっちをスイッチオン! |
小林 | ・・ほら見てみろよ?!暗闇に映しだされる、この綺麗な電飾を! 驚くなよ、ちゃんとサンタクロースの姿になってるんだぜ! さらにココのボタンをポチッと押すと・・。 ほらっ!股間部分の電飾が2個、妖しく光るんだぜ! 今夜はこのサンタと一緒に、俺とお前で飲み明かそうぜ!な? |
矢島 | ああ・・、居る意味ねえっしょ。 (イルミネーション。) |
小林 | 酷い言われ方!! |
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(ドラゴンクエストの世界にて) |
矢島 | ふふ。ようやくここまで来たか、勇者コバヤシよ。 だがお前ごとき人間に、この大魔王が倒せるかな? |
小林 | 竜の騎士ヤジマ・・、いや大魔王ヤジマめ! 必ず貴様を倒し、世界の平和を守ってみせる! |
矢島 | ほう。威勢が良い事だ。ならば私の真の姿をお見せしようではないか。 以前に闘った時とはまったく別の、完全形態の姿をな。 |
小林 | 何だと?!まだこれ以上強くなるというのか! |
矢島 | ・・その通り。完全形態になる事により、私の強さは飛躍的に増すことだろう。 ただし理性という物は完全に失われ、まさに魔人と化す事になる。 先に言っておくが大魔王からは逃げられない・・。 |
小林 | くそっ!先代の勇者様を倒したのも、その魔人の仕業って事か! |
矢島 | ・・しかし私はその姿になる事を正直拒む。 何故ならば、当然の如く体には負担が掛かり、関節や筋肉が悲鳴をあげる事になる。 呪文でも完治しないこの症状が非常に怖いのだ。 ・・だが仕方無いな、行くぞ勇者よ! |
小林 | 望むところだ!世界の人々よ、俺に力を貸してくれ! |
矢島 | ・・冥土の土産に教えてやろう! 変身後の姿は、リウマチの持病を持っている! (竜魔人の異名を持っている!) |
小林 | 病気持ちかよ、大魔王!! |
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(大昔、日本の農村にて―) |
矢島 | 私の名は風神、ここ日本に渡来してきた鬼である。 だが困った事に相棒の雷神が風土病に掛かってしまったようだ・・。 食料も底を付き、これ以上農村の山奥に留まることは、もはや限界。一体どうすれば・・。 |
小林 | ふう〜今日も畑仕事が終わったぞ!さぁ〜て空も薄暗くなってきたし、家に帰って晩酌でもするかなっと! |
矢島 | (スタッ)村民よ、お願いが有る。そなたが持つ野菜を幾ばくか分けては貰えぬか? 素直に応じれば危害は加えん、頼む。 |
小林 | あれ?今、大木の上から飛び降りなかったか?!え〜い、そんな事はどうでもイイ! アンタこんな田舎で何してんだよ! |
矢島 | ・・聞こえぬか?ならば補足しもう一度言う。相棒がそこの木の上で病に苦しんでいる。 お前が持っている野菜が必要なのだ、頼む。 |
小林 | (そう言えば西の都で噂になっていたな・・? 何やらどデカイ鬼達が目撃され、若い娘達が悲鳴をあげていたと。 最近はすっかり聞かなくなったが、まさかこの村に潜伏し始めたのか!) おい大鬼!お前にやる食料は無いぞ!!とっとと村から出て行け!! |
矢島 | ・・ならば仕方ないな。手荒な真似はしたくないが・・、フン!! |
小林 | うわっ!突然風が吹き荒れて・・。なんだか体が浮い・・、ひぃ〜!!わ、分かったよ! 食料も丸薬もやるから勘弁してくれ!!何ならこの衣類も持っていけよ!!それより早く地上に降ろして・・。 |
矢島 | すまない。有難く頂戴するとしよう。 |
小林 | はぁはぁ・・。ところでアンタ達何者だ・・?西の都でも噂になってたんだよ! 青と赤の大鬼達が産まれたままの姿で、夜な夜な出没していたと!! |
矢島 | 失敬な奴だな、我々にも名は有る。都ではこう言われてきたのだ。 フルチン渡来人と。 (風神と雷神と。) |
小林 | ただの露出狂じゃねぇか!! |
それでは、エントリー作品をご覧ください |