イワトビペンギン 名作選 | |
緋水 | ねー。ねー。お父さん!! 日曜日なんだし、どこかドライブに行こうよ〜。 |
稲葉 | も〜。仕事で疲れてるんだよ。 たまの休みぐらい寝かせてくれよ。 |
緋水 | えっ〜。父親のくせにだらしないなぁ。 たかし君なんか、お父さんとバイクでツーリングだってよ。 |
稲葉 | おいおい、お父さんだって、若い頃は愛車でブイブイ言わせてたんだぞ。 |
緋水 | 絶対嘘だぁ!! |
稲葉 | 本当だって。東京で俺の車を知らない奴はいなかったんだぞ。 「上野のアキヒコ」って呼ばれてたんだぜ。 |
緋水 | へぇ〜。そうなんだ。 |
稲葉 | 都内をダチと自慢のマシンで走り回ってたんだよ。 気分は頭文字Dだったな。 |
緋水 | 信じられないなぁ〜。 |
稲葉 | 常に、自分の愛車と自分の勘を信じてアクセルを思いっきり踏んでな。 地元じゃ俺の右に出るものはいなかったんだよ。 |
緋水 | そんなに速かったんだ! |
稲葉 | 常に台東区の限界に挑んでいたんだ。 (常に最速の限界に挑んでいたんだ。) |
緋水 | 範囲狭いなっ!!! |
稲葉 | (♪ハム太郎とっとこうた/ハムちゃんず) |
緋水 | やあ、僕、ハム太郎なのだ! 飼い主のロコちゃんといつも一緒で、 僕もロコちゃんも大の仲良しなのだ! 僕はロコちゃんのことが大好きで、 ロコちゃんも僕のことが大好きなのだ! |
稲葉 | ♪とっとこはしるよハム太郎 |
緋水 | そんなロコちゃんは、僕以外にも、 「ぱちすろ」とか「けいば」とか、 「やきゅうとばく」とか「ばから」とかが大好きなのだ! ロコちゃんの周りには、黒いサングラスをかけた人が、 たくさんいるのだ!お友達がたくさんなのだ! |
稲葉 | ♪すみっこはしるよハム太郎 |
緋水 | 今度、ロコちゃんとお出かけに行くのだ! 「しちや」って所にお泊りするらしいのだ! ロコちゃんは日帰りで、お金いっぱいもらって帰るけど、 僕は何泊もするのだ!楽しみなのだ〜。 |
稲葉 | ♪大好きなのは身代わりのため〜 (♪大好きなのはヒマワリのタネ〜) |
緋水 | 非道すぎるだろっ! |
緋水 | たまの休日にサンリオピューロランドに来るのもいいもんだな。 普段からの仕事の疲れが癒されるなぁ。 ストレスも嫌なことも、吹っ飛んでいく感じだよ。 |
稲葉 | (ぬんぬんぬんぬん) |
緋水 | なんか、あっちからマスコットが歩いてきているな。 ここには、いろんなキャラクターがいるから、一緒に写真とか撮りたいよな。 |
稲葉 | (ぬんぬんぬんぬん) |
緋水 | うわ、こっちに向かってくるよ。 まさか、あのキャラクターってあの有名な子猫の・・・!? |
稲葉 | (ぬんぬんぬんぬん) いらっしゃいませ。ようこそサンリオピューロランドへ!! お客様、ぜひ心ゆくまでお楽しみ下さい。 |
緋水 | ええええええ!! 喋るのかよっ!しかも、なんかすごく業務的だし。 子供が見たら泣くだろ!! |
稲葉 | (ぬんぬんぬんぬん) 何言ってるんですか。私は、子どもに夢を与えるサンリオのキャラクターですよ。 妻には逃げられ、子どもは引きこもり、友人には騙され、借金を抱えていても、 サービス残業をし、週80時間働いて健気に頑張っているキャラクターですよ。 |
緋水 | お前、男かよ!しかも複雑な家庭過ぎるわ! 中の人の状況が心配だよっ! 本当に、あなたは、サンリオのマスコットキャラなんですか? |
稲葉 | (頭を脱ぎ始める。) |
緋水 | !? |
稲葉 | 過労、キツイです。 (ハロー・キティです。) |
緋水 | それを言ったらダメだろ!!! |
それでは、エントリー作品をご覧ください |