しゃ、しゃ、社長 名作選 | |
社長 | 君が今日からこの農場で働いてもらう事になったアルバイトか。 俺の名は博多、オーナーからは君の指導を任せられている。分からない事があったら何でも聞いてくれ! |
社員 | あっ、ハイ、よろしくお願いします! |
社長 | よし、まずは鉢植えの作業をやってもらう。ポットに植わってる花の苗をこちらの植木鉢に移し替えてくれ。 移し替える時はくれぐれも苗に傷がつかないように注意しろよ! そうだな、今日は初めてだからとりあえず500鉢を目安に頑張ってくれ。 |
社員 | (えっ、ご、500鉢も・・?) |
社長 | (1時間後)…ん? 500どころか100鉢もいってないじゃないか。 まあいい、次の作業に取り掛かって貰おうか。今度は堆肥の攪拌の作業だ! あそこにある堆肥の山を、内側と外側が均等になるようにかき混ぜてくれ。 ちなみに堆肥の内側はかなり熱くなってるからな、気をつけろよ! |
社員 | (おいおい、あの山KONISHIKI1000人分くらいあるぞ・・・) |
社長 | (1時間後)…ん? まだまだ半分も混ざってないじゃないか。 …まあいい、とりあえずいったん休憩にするか! |
社員 | (ハアハア、やっと休める・・・) |
社長 | どうだ、新入り。やっぱり疲れたか? |
社員 | ぜえぜえ、ええ、まさかこんなに大変なものだったとは・・・ |
社長 | まあ、初めの内はみんなそうさ。そのうち慣れてくるからそれまでの辛抱だ。 …ところで、君は見た感じフリーターっぽいが、何か将来の夢とかあるのか? |
社員 | えっと、このバイトが始まる前はマンガ家を目指していましたんですが・・・。 |
社長 | ん? …どういうことだ? |
社員 | 実はボク、小学校の頃からの夢だったマンガ家になるためにこうやって上京してきたんです。 でも、現実は厳しいものですね。どこの出版社に持ち込みに行っても全然いい感触が得られずに、 そして、時間ばかりが無駄に過ぎていき、とうとう親からの仕送りもストップされてしまって・・・ |
社長 | ・・・・・・ |
社員 | それで、しかたがないので当面の生活費を稼ぐために こうやってキツイけど実入りのいいバイトを始めたのですが、 初日目にしてこんなにへこたれるようじゃあ、そんな甘っちょろい覚悟の人間が 自分の夢なんてとても叶えられる訳ありませんよね、ハハハ・・・ |
社長 | ・・・・・・ |
社員 | どうせ、僕にはマンガを描く才能なんて最初からなかった。 そう考えれば気が楽です。ええ。 |
社長 | ・・・・・・ |
社員 | あのー、先輩聞い・・・? |
社長 | バカ野郎! |
社員 | !!? |
社長 | さいのうが無いって決め付けるなよ! しょうがっこうの頃からの夢だったんだろ!? すくなくともそんな風に弱音を吐く暇があったら せいいっぱい必死になって努力してみろよ! それで駄目だったら諦めればいいじゃないか! |
社員 | せ、先輩・・・!?あ、ありがとうございます! お陰で目が覚めました! あっ、そろそろ休憩も終わりですね。 |
社長 | ・・よし、アイウエオ作文のサ行だ! (鉢植えと攪拌の作業だ) |
社員 | 一体何がやりたいんだよ! |
社長 | さっき、家に帰る途中に大きな‘しゃもじ’を持ったオッサンの人影が見えたので 慌てて夕飯のしたくをしてみたんだが、でも、よく考えれば我が家に来てくれるって保証はどこにもないよな。 まあ、淡い期待を持ってナイターでも見ながらゆっくり待ってみるか。 |
社員 | (ピンポーン) |
社長 | (おおっ、これはもしかして・・・!?)はーい、どちら様でしょうかー? |
社員 | ハジメマシテ〜、コンバンワ〜。 |
社長 | (ヨネスケ・・・・・じゃねえ!誰だ、この外人は!?でも、どっかで見覚えがあるような・・・) |
社員 | オヤ、今アナタハ野球中継ヲ見テマスネ? チナミニドコノ球団ノファンデスカ? |
社長 | えっと、まあ我が家は代々巨人ファンで・・・。 |
社員 | Ohー、アナタハ巨人ファンデスカー! デモ、ヤッパリファンハ阪神ファンガ一番ヤァ〜!! ロッコーオローシニ〜 サッソウト〜 ソウテンカケール〜 ニチリンノ〜・・・」 |
社長 | あっー!この胡散臭い芸風はもしかしてあの・・・!? |
社員 | 突撃!オマリーの晩ごはん (隣) |
社長 | 阪神→ヤクルトの人か! |
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「とんちんかんちん一休さん」 |
社長 | 好き 好き 好き 好き 好き 好き〜 愛してる〜 |
社員 | 好き シーファン チョッタ 好き シーファン チョッタ〜 日・中・韓〜 (一休さん) |
社長 | 意味分かんねーよ! |
それでは、エントリー作品をご覧ください |