ピッチ&チャップ 名作選 | |
C次郎 | いよいよ明日は甲子園決勝。我が尾亀高校野球部は決勝まで駒を進めた。 明日は厳しい戦いになるだろうが、私は選手を信じている。彼らならきっとやってくれるだろう。 |
P太郎 | 監督……俺自信ないっスよぉ。 |
C次郎 | どうした、P太郎。前日になって何言ってるんだ。 |
P太郎 | だって対戦相手の恵友学園の砂田はプロも注目するスラッガーですよ。 様々な甲子園記録を塗り替える怪物なんですよ。 噂だと、メジャー球団も獲得を示唆しているらしいですし…… そんな奴を抑える力なんか俺にはないッスよ…… |
C次郎 | P太郎……、エースのお前がそんな弱気でどうするんだ!? |
P太郎 | そ、そうだ。砂田をデットボールかなんかで怪我させてしまえばいいんだ だって恵友学園なんて砂田のワンマンチームなんだ。砂田さえいなければ…… |
C次郎 | 馬鹿野郎! 俺はそんな汚いことをしてまで優勝したいとは思わん! 負けて学ぶことだってあるんだ、これを糧にして成長すればいいだけだ! 大丈夫だ、どれだけボロ負けしても俺はお前を責めたりはしない。 自信を持て!正々堂々と戦ってこい! |
P太郎 | か、監督…… 俺、目が覚めました!よーし、頑張るぞぉー!急所めがけて! (優勝目指して!) |
C次郎 | そこから離れろ! |
P太郎 | そういえばミナコちゃんが彼氏と別れたらしいぞ。 |
C次郎 | え?そうなの? |
P太郎 | と、いうと? |
C次郎 | だってミナコの彼氏って福山雅治みたいなイケメンだったぞ。 しかも大手財閥の一人息子で一流大学卒で非の付け所もないぞ。 俺、彼氏と会ったことあるけど、すっげぇ好青年だったよ。俺が女だったら間違いなく惚れてるぜ。 |
P太郎 | まぁ……彼女さ、森本稀哲が好きだったからなぁ… (元々、一人が好きだったからなぁ…) |
C次郎 | 嗜好の違いだったかぁ…… |
P太郎 | なんだよ、急に話があるって。 |
C次郎 | ああ。実は俺、野球部辞めようと思ってさ。 |
P太郎 | え?なんでそんなこと言うんだよ? |
C次郎 | 前々から考えてたんだ。 |
P太郎 | そうじゃねぇよ、なんで野球部辞めるんだよ? |
C次郎 | 新しく来た監督のシゴキに耐えられなったんだよ…… 今まで我慢していたけど……スマン。俺、もう限界だ。 |
P太郎 | ちょっと待てよ!考え直してくれよ!確かに監督のシゴキがキツいよ!? 怪我した奴を強制的に練習に参加させたりしてるし、暴力なんて毎日のことだ! それで野球部を辞めていった奴も多い!だけど……それは全て甲子園へ行くためじゃねぇか!! お前言ってたよな?絶対に甲子園に行って、 マスコミから注目を受けて、監督を牢屋に入れようって! (監督を胴上げしようって!) |
C次郎 | それは言ってねぇよ! |
それでは、エントリー作品をご覧ください |