ギミックハンター 名作選
西宮 魔王がこの世界を暗黒に陥れてから数ヶ月。
凶悪なモンスターがたくさん姿を現し、人々は恐怖に怯えながらの生活を余儀なくされている。
だが、勇者の末裔であるこの俺が必ず魔王を倒して、再び平和な世界を取り戻してやるのだ!
・・・しかし、一人ではさすがに心細いな。誰か一緒に魔王を倒す旅をしてくれる人はいないものか。
真中 勇者様。是非とも俺をお供にお連れください。
西宮 君は確か真中と言ったな。申し出は嬉しいが、この旅は非常に危険な物になる。
それこそ世界中を歩き回ることになるし、たくさんの強敵とも闘わなければならない。
それでも大丈夫なのか?
真中 はい。確かに俺は喧嘩も弱いし、良い装備を持っている訳でもありません。
しかし、俺はこう見えても毎日修行を重ね、不思議な力を使うことが出来るようになりました。
絶対に勇者様の足を引っ張るような事はしません。命に代えてでも守って見せますから。
西宮 だが・・・・
真中 (手に持っていた杖を振り回しながら)ギャーテイー ハーラージューテイ、
メガッサシーダン、メンタンピンドラドラ、ハーラーズー ヒスイハケガウスイ・・・・ハッ!

(突然、目の前にあった大きな岩が砕ける)
真中 どうです、凄いでしょ?
西宮 お前、凄くアホみたいだな。
(お前、凄い魔法使いだな。)
真中 ほっとけよ。

真中 痛たたたた・・・。
西宮 真中。お前、顔とか怪我してるじゃないか。大丈夫か?
真中 ちょっと、自転車で急いでいたら派手に転倒しちゃって・・・・。でも大した怪我じゃないから大丈夫だよ。
西宮 それならいいけど・・・。そういえばお前って、昔からバランス感覚が無いからなぁ。自転車とか乗らない方じゃいいんじゃないか?
真中 余計なお世話だよ!それより、ちょっと大事な相談があるんだけど・・・。
西宮 ん?何だよ急に改まって。
真中 実は・・・今、どうしてもお金が必要なんだけど、どこのサラ金に行っても
保証人がいないと金貸してくれなくて。・・・・頼む!絶対に迷惑を掛けたりしないから、
俺の保証人になってくれ!今すぐお金を用意しないと、俺は夜逃げをしなきゃいけなくなっちまうんだ。
西宮 ・・・そんなこと、急に言われてもなぁ。
真中 頼む!今月さえどうにかなれば、来月には返済の見込みがあるんだ。友人を救うためだと思って・・・頼む!(土下座をする)
西宮 ・・・よし、分かった。
真中 え?じゃあ・・・
西宮 ああ、俺が補助輪になってやるよ。
       (保証人になってやるよ。)
真中 だから、それは余計なお世話だって!

西宮 今日は、ボキャブライダーの収録日だって言うのに、怪人メグハラー役のスタントマンが足を骨折して入院しただと?
ここまで準備させておいて、今更撮影を中止させる訳にもいかないしなぁ・・・。
真中 監督。僕にメグハラーをやらせてください。
西宮 真中・・・お前に出来るのか?
真中 はい。僕はずっと通行人役などのちょい役しかやった事がありませんが、台本は完璧に覚えていますし、
こう見えても僕は武道を習っていました。身のこなしなら自信があります。
戦闘シーンも見事やりきって見せますよ。
西宮 ・・・しかしなぁ。
真中 セイ!(正拳を繰り出す)セイ!(前蹴りを繰り出す)セイ!(回し蹴りを繰り出し、決めのポーズを取る)どうですか?
西宮 ・・・お前、からかっているのか?
      (空手やっているのか?)
真中 マジなんだよ!
それでは、エントリー作品をご覧ください