blanc 名作選 | |
忍 | ♪らら〜ら〜ららら〜 |
舞 | ストップストップ!氷野くん。 |
健 | はい。忍ちゃん、調子悪い? |
忍 | どうも、声の調子が。 |
健 | 無理もないよ。だけど、今日はこの舞台の千秋楽だから。 特に、今回のミュージカルは男の人からの支持が絶大だ。 これはうちの劇団にとっても、新規客層を掴むチャンスだ。 |
忍 | わかってます!! |
舞 | 忍。 |
忍 | はい。監督、なんでしょうか。 |
舞 | 確かにあなたは体調が悪いかもしれない。けど、あなたはプロなのよ。その辺はわかってるわよね。 |
忍 | はい。このミュージカル、何があってもやり遂げます。 |
舞 | それじゃあ、最後の確認よ。 |
忍 | はい。 |
舞 | あなたは孤立し続けた女優。男を幾度も卑下にし続け、孤独の寒さに震えながらも気丈に振舞うの。 だけど、ある日現れた一人の男に心を奪われる。 今までに味わったことのない快感と衝動に体がだんだん火照ってくる。そのシーンが一番重要よ。 |
忍 | はい。 |
舞 | わかるわね。このシーンであなたは全裸になって唸るのよ。 (センターに立って歌うのよ。) |
健 | 男性リピーターが多い理由ってそれか!! |
結城 | 彼女が発見者です。 |
氷野 | いやぁ、助かりました。あなたが居なければ、この辺りは大火事で大変な目にあうところでしたよ。 |
阪本 | いえ。 |
結城 | もしかしたら、放火の可能性もあるので、少しお話を聞かせていただいてもよろしいですか? |
氷野 | 我々、警察としても放火だとすると見過ごせないので。 |
阪本 | わかりました。 |
氷野 | では、この火事の現場を発見した所から教えてください。 |
阪本 | はい。私はこの近くのホテルに宿泊していたんです。 食事も終わったので散歩に出かけようとしました。 従業員さんから、綺麗な湖があるって聞いて、こちらに向かってました。 それで、しばらくジーっと眺めてたんです。 |
氷野 | なるほど。 |
阪本 | しばらくして、何か違和感に気付いたんです。 すると、股間にキノコのようなものが (湖岸に火の粉のようなものが) |
氷野 | なんで?! |
結城 | まつた・・・・ |
氷野 | お前はその先を言うな! |
忍 | うわぁ。すごい歓声ねぇ。 |
健 | しかし、「こたつとみかんVSblanc」の女子プロタッグマッチなんて、誰が考えたんだ。 勝ったには勝ったけど、企画自体がイマイチ附に落ちないな。 |
忍 | 完全にネタにしかならないわよね。 |
健 | それにしても、舞がプロレス好きだったとは知らなかったな。 |
忍 | あんなにキレイなブレーンバスター決めたんだもんね。私、ほとんど出番なかったわ。 |
健 | あの華麗なる技はセコンドにいて、思わず引いたよ。 |
忍 | 引いたの?! |
健 | あ、舞がインタビュー受けてる。 |
舞 | はい。はい。ありがとうございます。 |
健 | インタビュアーは何が目的にインタビューしてんだ? |
忍 | さぁ・・・。 |
舞 | ええ。2人が柔道をやってたらしいという話は耳にしてました。 寝技はいろんな意味で怖いなぁと思ってました。勝因ですか?そうですね。 なんとなくそんな雰囲気があったんですよ。 あらかじめ「脱ぐな」って言いましたんで。 (裸締めで来るなって思いましたんで。) |
2人 | 勝因、そこ?! |
それでは、エントリー作品をご覧ください |